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第1期1963-1974

技術研究と宣伝
 ◆調査研究 ◆普及事業 ◆耐久レースの時代

調査研究
 調査研究事業は、1963(昭和38) 年普及事業とともに、財団の2 本柱の事業としてスタートしました。
 当時は、レジャーブームが到来しはじめた時期で、モーターボートの研究に対する特定の場所が無かったため、1968 (昭和43)314日小山捷氏を初代所長として埼玉県三郷市に我が国初のモーターボート専門研究施設として技術研究所を開設し、我が国のモーターボート産業に寄与すべく自主研究、委託研究、共同研究などを行いました。
 その後、野外での模型曳航計測母船(可般式ダイナモメーター船)の開発や船外機の環境問題に対する調査研究、FRP材料の研究などを行ない、モーターボート等の研究機関として、業界関係の発展に貢献してきましたが、1991(平成3) 年にその役割を社団法人全国モーターボート競走会連合会(全モ連)に引き継ぎ、社団法人全国モーターボート競走会連合会・技術研究所として生まれ変わりました。

技術研究所
埼玉県三郷市に日本初のモーターボート専門研究施設を開設。
1968(昭和43)年
輸入艇を含めた、国産プレジャーボートの性能に関する調査研究。1969(昭和44)年から3年間
可般式ダイナモメーター船の開発
(室内試験水槽に代わる野外水面での模型曳航計測船)
1970(昭和45)年に完成したダイナ1号は、三点支持型の船型を採用したもので、曳航速力100km/hの性能を持ち、模型船の船体抵抗、トリム、姿勢などの計測を行った。
その後、改造を重ねながら1977(昭和52)年度には16フィート級の大型模型を曳航できる双胴型曳航計測母船の研究開発を行った。

普及事業
学生モーターボートレースの育成
 ほとんどのスポーツは、それを組織立って始める時期は、小学生あるいは中高生あたりからでしょう。しかしながら機械、特にエンジンを使用するスポーツは、種々の制約から大学から始めるというハンデがあるのが実情です。
 全モ連が設立された後、全モ連の海事思想普及事業の一環として、学生モーターボート連盟が1955(昭和30)年に創設され、関東、中国、九州地区の12 大学が加盟して各地の競艇場で活動を始めました。 当時は競艇の黎明期で、競艇の開催日以外は水面が自由に使用できたため、部員数も順調に増えて、新しい学生スポーツとして認知されるようになりました。
 当時の学生部員は、全モ連の中にあった当財団の前身である日本モーターボート協会の事務所を訪れるたびに、使用済みのエンジンや部品をもらえるとあって競って事務所を訪れ、掃除などを手伝ったものでした。
 その後、競艇の開催日が増え、競艇場周辺の住宅が多くなった等の理由により学生モーターボート活動は中止され、現在は水上スキー部と名称を変更して活動しています。

第11回全日本学生モーターボート選手権大会 高松宮賜杯
1967(昭和42)年6月11日、滋賀県琵琶湖競艇場で開催。

耐久レースの時代
 昭和30年代後半から40年代のレースプログラムをひも解くと、マーキュリー、ジョンソン、エビンルード、ゲール、スコット、ウエストベンド、バンデイ,バーキンス等々レースにエントリーしている船外機のバラエティは今の比ではありませんでした。しかしながら、未だ国産のエンジンでのエントリーは皆無な状態でした。
 そのような中、琵琶湖1 周レースが、1961(昭和36)年に始まり、7 回開催されました。コースは、びわこ競艇場をスタートし、彦根、長浜、竹生島、今津、大津の150Km で、竹生島のチェックポイントでは、神社のお守りを貰うことがチェックの代わりというユニークな方法を取っていました。
 東京マラソンは、江戸川競艇場を中心とした荒川放水路を80Km 走るレースで、後の利根川マラソンに受け継がれ、1975(昭和50)年に幕を閉じました。
 水上スキーの耐久レースも昭和40 年代はスケールが大きく、熱海〜大島90Km とか熱海〜江ノ島100Km 更には芦ノ湖10 周等という興味あるイベントが存在していました。

第4回モーターボート東京マラソン
1961(昭和36)年9月24日、東京江戸川競艇場で開催。
M級:競艇場〜船堀橋水門〜小松川大橋往復(8km)
B級以上:競艇場〜吾嬬町〜上平井町〜競艇場3往復(80km)
第11回全日本長距離水上スキー選手権大会
1970(昭和45)年7月4日、神奈川県箱根芦ノ湖で開催。 

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